【薬膳でアンチエイジング】老化に関わる腎とは?何を食べたらいい?

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老化に関係する「腎」とは?

こんにちは!アンチエイジング研究の時間がやってきました〜!
前回「女性は7の倍数で節目がやってくる」「気血水精が大事」ということを書きました。

https://www.natugoyomi.com/post-2964/

今日はもう少し詳しく、アンチエイジングに食べたいものや
気をつけたい生活習慣について書こうと思います。

中医学では五臓六腑の中で老化に関係するのは「脾(胃腸)・肺・腎」で、その中でも最も重要なのが「」だとしています。腎は腎臓の機能だけでなく、ホルモンや泌尿器系、成長・発育・生殖に関係し、生命エネルギーをためておくところでもあります。

生命エネルギーをためているので、腎は「体の根っこ」とも表現されます。根っこが悪くなると木全体が枯れてしまうのと同じように、人間も腎が弱ると生命エネルギーが減り、だんだん弱まってしまいます。

木を弱らせないためには、根っこに「生命エネルギー」を足すことが大事。生命エネルギーは持って生まれたものもありますが、食べ物からも作られます。食べ物で生命エネルギーをチャージし、根を弱らせない生活習慣を身につけることで老化を遅らせることができるのです。

腎が弱ることで出る症状
  • ・足腰がだるい
  • ・白髪や髪が減る、髪に艶がない
  • ・耳鳴りや難聴
  • ・歯が弱る、抜ける
  • ・記憶・意欲が低下
  • ・性機能が低下
  • ・ほてる、寝汗
  • ・頻尿
  • ・息切れ、疲れ、体がだるい
  • ・むくみ
  • ・下痢
  • ・体の冷え
  • ・喘息

腎は骨や歯、脳、髪、耳、泌尿器系などに関係しているため、腎が弱ると上記のような症状が出やすくなります。

ちなみに、30歳を超えると年齢を1歳重ねるごとに身体機能が1%ずつ低下するので、アンチエイジング対策するなら1日も早くした方がいいと言われています。

スーパーで買える食材で「生命エネルギー」をチャージしよう

では実際何を食べればいいのでしょう?今回おすすめする代表的なアンチエイジング食材は、スーパーで気軽に買うことができるものばかり。腎機能を高めて生命エネルギーをチャージするので、毎日少しずつ摂ってみてください。

山芋

山芋類は老化に関わる「脾・肺・腎」によいので、ぜひ取り入れたい食材。山芋類にはつくねいも(大和いも)、いちょういも、自然薯などがありますが、手に入りやすい長芋で大丈夫です。1日5cmを目安にどうぞ。

黒豆

薬膳で黒は腎の色。利尿作用があり血をきれいにします。黒豆は炒ったり戻したりする手間が大変ですが、ごはんと一緒に炊いたり、スープとして煮込んでしまいましょう。お正月の黒豆のようにふっくら甘く炊くよりも簡単で、砂糖を使わない方が養生的にはベターです。

黒ごま

腎は髪の美しさにも影響します。黒豆や黒ごまなどの黒いものは腎に作用し、白髪や脱毛対策にぴったりだといわれます。黒豆と黒ごまのミックスきなこなども売っているので、ぜひ利用してください。

くるみ

くるみは腎をあたため肺の機能を高めます。健脳効果があるので物忘れ対策にも◎。また腸に潤いを与えるので、乾燥気味の便秘対策にもなります。1日2〜3個を目安に食べましょう。

食べ物だけでなく、漢方薬でアンチエイジングしたい!という場合もあると思います。その場合は必ず漢方薬局などで専門家の診断を受けてください。ただ、腎を補う漢方薬は割と高額なことも。薬膳は安価で気軽にできるのがいいところ。腎によい黒豆と昆布を煮るだけでも薬膳になるので、ぜひトライしてみてください。

体質に合わせて五臓を元気に

中医学では五臓全体を元気にし血のめぐりをよくし体質を強くすることが老化防止になると考えます。腎を強くする食材の他、自分に合った食材を食生活にプラスしていきましょう。

胃腸の元気を補おう

食べ物から作られる「生命エネルギー」は胃腸で作られ、腎に運ばれます。腎を強くするには、胃腸の調子もととのえる必要があるということ。疲れやすい、気力がない、息切れ、食欲がない、風邪をひきやすい、汗が出やすいなどの症状がある人は胃腸が弱まっている可能性があるので、元気を補う食材を摂るようにしましょう。

胃腸の元気を補う食材グループ
米、なつめ、じゃがいも、しいたけ、ブロッコリー、インゲン豆、かぼちゃ、さつまいも、はちみつ、鶏肉、牛肉、キャベツ、栗、桃、カツオ、うなぎなど

気をつけたいこと

日本人は生ものや冷たいものを多く食べる習慣があり、また湿気の多い風土のせいで胃腸の弱い人が多いといわれます。誰もが胃腸に気を使って損はなし!米や芋類は胃腸にやさしく元気の源になるのでぜひ取り入れましょう。逆に早食い・噛まない・大食い・冷たいもの・油もの…いずれも胃腸の負担になります。また、適度な運動はいいのですが、たくさん汗をかくと症状の悪化を招きやすいので、気力のない人は激しい運動やサウナなどは控えるのがおすすめです。

血を補おう

五臓に栄養を行き渡らせるのが「」。睡眠不足やダイエット、胃腸の調子が悪いなどの原因で血不足が起こりやすくなります。血が不足するとしびれや冷えなどのほか、美容面や婦人科系などに影響があるので、気をつけたいところ。特に女性は生理や出産で血を多く消耗するので、血を補う食材を意識して摂るようにしましょう。胃腸の調子がよくないと血不足になることも少なくないので、胃腸を元気にする食材も取り入れて。

血を補う食材グループ
にんじん、ほうれん草、ピーナツ、ぶどう、ライチ、豚レバー、鶏レバー、豚足、いか、タコ、赤貝
気をつけたいこと

血不足だと寝つきが悪くなることがありますが、かといって夜更かしはNG。夜中まで起きてスマホやTVを見ているような生活だと、血をどんどん消耗します。肌の乾燥や白髪、抜け毛、爪が割れる、のぼせなどが加速する原因にもなるので、遅くとも0時までには寝るように心がけて。夜更かし、寝不足は健康や美容にとってひとつも良いことがないのです。残業した上に、お風呂やストレッチなどをして遅くなる…そんな場合は、思い切って朝活にしてみるなどの工夫を。

潤いを補おう

体の「潤い」の不足は加齢や大量の発汗、血の不足などで起こります。潤い不足になると、手のひらや足裏が熱い、寝汗、喉が乾く、尿が黄色い、便秘気味、冷たいものを好む、めまい、耳鳴り、頭痛などの症状が現れます。いわゆる更年期のホットフラッシュになる人も。イライラして怒りっぽくなったりと精神的な面でも影響があります。このタイプの人は潤いが必要なのですが、水をごくごく飲んでも吸収されにくいことがあります。食べ物で潤いを補いましょう。

潤いを補う食材グループ
白きくらげ、ごま、松の実、卵、うずらの卵、アスパラガス、小松菜、いちご、牛乳、チーズ、豚肉、鴨肉、すっぽん、牡蠣、あわび、ほたて、マテ貝、ムール貝、桑の実、枸杞の実、ゆり根など

気をつけたいこと

潤いが減ると熱の症状が出やすくなるので、潤いをプラスしつつ熱を冷ますことがポイント。脂っこいものや肉類は熱が体内にこもりやすくなるのでNG。汗をかくと潤いがますます失われるので、刺激物を食べたり、激しい運動やサウナなども不向きです。血不足タイプと同じように、夜更かしは潤いをなくす原因のひとつなので、早寝を心がけましょう。

あたため力を補おう

私たちの体は陰陽のバランスで成り立っています。体をあたためる原動力である「」が弱まると、足腰の冷え、息切れ、動悸、むくみやすいなどの症状が現れます。寒がりで冷えてむくみやすいタイプの人は、体の中からあたためる食材を積極的に摂ることで腎を強化し、老化を予防しましょう。

あたため力を補う食材グループ
くるみ、羊肉、いわな、えび、なまこ、にら、ピーマン、パプリカ、鮭、アジ、鱒、山椒、唐辛子、シナモン、こしょう、クローブ、黒砂糖など
気をつけたいこと

とにかく冷やさず、特に下半身をあたためる生活を。冬だけでなく夏も冷房で冷えやすいので、入浴してぬるめのお湯にゆっくり浸かると効果的です。紅茶にシナモンを加えたシナモンティーや杜仲茶は体をあたためる効果があるのでおすすめ。

血の流れをよくしよう

加齢によって増えるのがドロドロ血。血がドロドロになると代謝が悪くなるので顔色が悪くなったり、刺すような痛みや、肩こりなどの症状が現れやすくなります。婦人科系の病気が出る人も。また肌のくすみ、シミ、そばかす、クマ、日焼け跡が消えにくいなど美容面でも影響があります。血をめぐらせる食材を摂りましょう。

血をめぐらせる食材グループ
ちんげん菜、くわい、酢、ターメリック、なす、れんこん、黒きくらげ、サフラン、よもぎ、うこん、酒など

気をつけたいこと

ドロドロ血の主な原因は●ストレス●過労●冷え。冷房に当たりっぱなしや座りっぱなしだと血行が悪くなるので要注意。ウォーキングをする、ゆっくりお風呂に入るなどで血をめぐらせましょう。

気をめぐらせよう

」とは、体を動かすエネルギーのようなもの。目に見えませんが、動力となる重要な役割を果たしています。ストレスによって気の流れが悪くなると体の不調となり、肩こりや頭痛、脇腹が張る、生理不順、ため息やげっぷなどのほか、イライラ、不安感、緊張感の症状が出やすくなります。香りのある食材は気をめぐらせるので、積極的に摂りましょう。

気をめぐらせる食材グループ
そば、玉ねぎ、らっきょう、えんどう豆、柑橘系、ジャスミンなど

気をつけたいこと

とにかくストレスをためないこと。不規則な生活はストレスになりやすいので、根を詰めずなるべく一定のペースで生活を。好きな音楽やスポーツなど趣味を見つけるのもよいですね。深く息を吸い込み、ゆっくり吐き出すといった呼吸法でも気の流れをよくすることができます。

まとめ

腎を強くする食材+それぞれに合った食材、生活習慣に気をつけて老化防止。いかがでしたでしょうか?複数のタイプを掛け持ちしている場合も多いので注意してみてください。

ひとつ気をつけたいのは、これさえ食べれば良いというわけではなく、バランスよく食べることが大前提だということ。外食や油もの、味の濃いもの、甘いものを減らし、その上で老化防止に良いものをプラスしましょう。中医学の古典には「甘いものの食べ過ぎは腎を弱らせ髪をボロボロにする」と書かれているそうです。現代人は糖質の摂りすぎだとも言われるので気をつけたいですね。

また食べ方も大事です。●温かいものを食べる●ゆっくりよく噛んで食べる●脂肪や塩気の少ないものを選ぶ●夕食は遅くとも8時までには食べそのあとは何も食べない、などを心がけましょう。

こう書くととてもストイックで辛いように感じてしまいますが、自然にできるようになればしめたもの。不調も改善され、見た目年齢も変わり、遊びたい時に思いっきり遊ぶことができます。養生やアンチエイジングを心がけるのは、人生を楽しむため!できることから始めてみませんか?

KYO
私自身もまだまだです!
元気に遊びたいから
がんばります笑

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