「何コレ意味がわからない!」薬膳初心者がつまずく疑問あれこれ

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こんにちは!キョウです。薬膳を始めたばかりの人、つまずいていませんか?つい最近も薬膳を勉強し始めたけれど、挫折しそうですというメッセージをいただきました。私も最初は苦労した…と何回も書いていますが、今日は特に分からなかったことや意外だったことをまとめてみたいと思います!

ひとつの食材に名前がいっぱいあるのはなぜ?

たとえば「なつめ」。薬膳ではおなじみの食材ですが、なつめは「大棗たいそう」とも言います。「白きくらげ」は「銀耳」。「決明子」に至っては、エビスグサ、ハブなどのなどの名前も…。統一して〜!と思ったのは私だけじゃないはず。

だんだん分かって来たのは、「なつめ」は食材名で、「大棗」は生薬名といったように使い方で名前が分けられている場合がある…ということ。他にも、「しょうが」は食材のことですが、「生姜しょうきょう」は生薬名です。これらは食材としても生薬(中薬)としても使われ、「食薬」と呼ばれます。とってもややこしいですね。

クコの木

さらに後々わかったのは、部位によっても異なる場合。薬膳でおなじみの「クコの実」は食材、「枸杞子」と書くと生薬。そして根の皮は「地骨皮じこっぴ」という生薬です。

髪に良いとされる「何首烏かしゅう」は根が生薬ですが、茎や葉は「ツルドクダミ」といい、食材としても使われます。

うーむ。奥の深い世界です。特に生薬は難しいですが、試験対策や、本格的な薬膳作りのためには少しずつ理解しておきたいものです。

えっ!それのこと!?漢字の名前って逆に難しいよね?


カタカナで聞くとおなじみでも、漢字で書かれると意味不明…そんなものがいっぱいあるのが薬膳です。

肉桂 にっけいシナモン
青果 せいかオリーブ
姜黄 きょうおうターメリック
大豆黄巻 だいずおうけんモヤシ
白豆蔲 びゃくずくカルダモン(厳密には小豆蔲=カルダモン)
肉豆蔲 にくずくナツメグ
茴香 ういきょうフェンネル
薤白 がいはくラッキョウ

カタカナの方は大体知ってるもの、聞いたことがあるのでは。漢字となるとなぜこんなに難しいんでしょうか。慣れれば大丈夫なのですが、慣れるまでが大変!いまだに肉豆蔲…なんやったっけ?となっている私です。

薬膳ってお肉は食べてもいいの?

薬膳って肉は食べたらダメだよね?」これは友達に聞かれた質問です。確かに「薬膳は体にいい食=肉がNG」というイメージがあるかもしれませんね。私も勉強するまでは、マクロビなどとごっちゃになって、よくわかっていませんでした。

基本的に薬膳では、食べない方がいいもの=体質に合っていないものと考えます。なので、体質に合っていればお肉を食べても大丈夫です。むしろ牛肉や鶏肉は体力と気力をつけ、豚肉は潤いをもたらすなど、さまざまな効能があります。

ただし、食材の効能は古典が基本になっているので、肉といっても、脂肪分の少ない赤身や、地鶏のことをさしているのでは…と思われます。

昔は食べられないことによる病気が多かったのですが、現代では食べすぎによる病気が多いのが実情。甘いものや脂肪分の摂取しすぎには注意した方がよさそうです。

「血を消耗する」ってどういうこと?

夜遅くまでパソコンやスマホを見ていると血を消耗するといわれます。この「血を消耗する」の意味がわからなかった私。「血がダラダラ出ているならともかく、パソコンを見ているだけで血を消耗するってどういうことだ…」と一時悩んでいたことがあります。(私だけ?)

これも後からわかってきたのですが、中医学で血は「体に営養(栄養)を行き渡らせ、潤す」役割があると考えます。特に目は血が流れることで栄養が行き渡ってものを見ることができたり、粘膜の潤いを与えたりするとされます。

つまり、血がダラダラ流れて消耗するのではなく、目を動かすガソリン役として使われるから消耗する…そんなイメージでしょうか。

ちなみに、寝ている時には血はあまり使われず、肝に帰って営養をたくわえます。起きていると血を使いっぱなしで営養をたくわえることができません。夜中に起きている+スマホ、パソコン…これはもう血にとってはダブルパンチというわけです。早めに寝ることを心がけたいものです。

食材の五味六性って本によって違うよね?

食材には五味六性があります。例えば、牛肉は体を温めも冷やしもしない平性。なのですが、本によっては牛肉は体を温める温性と書いているものもあります。

「えっ!一体どっちなんだ!?しかも牛肉だけじゃなく、他にも五味六性が違う食材がある…」私は食材の本を何冊か持っていたので、混乱してしまいました。

実はこれ、「どんな本を参照して書かれているか」がポイント。薬膳食材の本は古典を参照にしていることが多いので、元が違えば結果も違うというわけです。

ちなみに本草薬膳学院の食薬の教科書は、中国で使われている学校教科書のほか、神農本草経、本草綱目、食物本草といった古典を参照して書かれています。お手持ちの食材本があれば、どんな本を参照して書かれているかチェックしてみてはいかがでしょうか。また、メインの参考書を決めておき、他の本はサブとして使うと混乱しなくて済みますよ。お試しあれ。

なんで同じ意味なのにいろんな言い方があるの?

中医学で「補気」は「益気」ともいい、「滋陰」は「補陰」ともいいます。また「助陽」は「補陽」とも。

薬膳を勉強している人、したことのある人なら「なんで同じ意味なのに違う言葉がいっぱいあるんだーー!」とイライラするのではないでしょうか。

この答えは、授業で先生にお聞きしました。昔々の中医師は、字の美しさとともに、国語(文学)の素養を持っていることが大切だったそうです。処方箋のようなものを書く際に、美しい字でスラスラと書いてあるものは格が高く、同じ言葉が繰り返されるのは無粋だと、わざわざ言葉を変えて書いたのだそうです。

うーん、そのおかげで後世の薬膳初心者が混乱に陥るハメに…。

でもこれ、ライターとしてはとても納得できる話。文章を書く際に、同じ言葉を何回も使うのは好ましくないのです。なので同じ意味で違う言葉をわざわざ探して書き換えることはしばしばあります。

が。「お気持ちはわかるけれども、後世のためにも統一しておいてほしかったな〜」と思ってしまいます。

いかがでしたでしょうか。私が薬膳でつまずいた部分をまとめてみました。
薬膳を学んでから「えっ!そうなの?」と思ったことを集めた記事もありますので、よかったらどうぞ〜♪

https://www.natugoyomi.com/post-2041/

キョウ
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