【インタビュー】楽しくおいしく「効く薬膳」を伝えたい – 薬膳料理サロン 玫瑰花 大原知子さん

この記事をシェア!

  • 薬膳料理サロン 玫瑰花
  • 大原 知子さん
  • 国際薬膳師、国際薬膳調理師、中医薬膳師、漢方養生指導士、㈱homemade cooking 認定パン講師、和菓子師範卒業。2018年より西宮北口の自宅にて「薬膳料理サロン 玫瑰花」をスタート。薬膳理論から中薬を使った料理まで分かりやすく学べると人気を集めています。
  • Instagram⇒https://www.instagram.com/maikaika_yakuzen/

自身の体質改善のために薬膳を学ぼうと決意した大原さん。薬膳料理サロンを立ち上げた経緯や、中薬を使った薬膳料理レッスンへの思いなどについて、お話をうかがいました。

体調を崩し「体質を変えなきゃ」と薬膳資格を取得

◆もともとお料理がずっと好きだったとか。

そうなんです。お料理は昔からずっと好きで、結婚後20年くらいに渡って、個人のおもてなし料理教室、イタリアン、フレンチなどたくさんの教室に通いました。パン講師の資格、和菓子、パスタ師範も取得しました。料理教室に通いながら「いつか子どもの手が離れたら料理教室をしたいな」とは思っていましたが、やっぱり行動に移すのは難しくて。最初は習うだけでした。

◆そこから薬膳への道へ入ったのはなぜでしょうか?

西洋医学の薬に頼らずに体調や体質改善をしようと思ったのがきっかけです。というのも、数年前にひどい更年期障害を経験したんです。生理の出血も痛みもひどいし、ホットフラッシュのせいで足に水溜りができるんじゃない?っていうぐらい汗をかいてました。

婦人科に通ってホルモン治療剤も飲んだけれど、そんなに改善しないなあと思っていた頃、子宮頸がんの定期検診に引っかかったんです。かなり初期のステージだったけど、「私、死ぬんやわ」と。「変えなきゃ」と真剣に思いました。

体質改善をするためにいろいろと探しているうちに出会ったのが「薬膳」です。「薬膳ってなんだろう?あ、中国だ」とちょっと興味が湧いたんですね。少し勉強すると面白さに夢中になり、すぐに「薬膳の学校に行こう」と決めて、薬日本堂漢方スクールで漢方養生指導士、そのあと本草薬膳学院で国際薬膳師資格を取得しました。

ちょうどこの頃、薬膳の料理教室を始めました。「パンかお菓子の料理教室をしたい」という思いが、自分の体験を通して「体調管理に役立つ薬膳の教室をしたい」という思いに変わっていたんです。

薬膳タイ料理 お弁当レッスン

自分が行きたいと思える教室を作りたい

◆最初はどのように教室を始めたんですか?

なかなかスタートを切れないので「まずは始める日を決めるよう」と。開催日を決め、「プレレッスンをやるから来てちょうだい」ってお友達にお願いして来てもらいました。そうしたら最初は招待した友達2人だったのが、次は4人になり、6人になり…来てくれる方が、お友達のお友達へとどんどん広がっていきました。

Instagramを始めたら、DMでも申し込みが来るようになって。来てくれた人がまた友達を連れてきてくれるんです。広告は一切していないので、すべて口コミです。今は1シーズンにひとつのレッスンメニューを決め、シーズンごとに14〜16回ほどレッスンしています。リピーターの方も多くて、とてもうれしく思っています。

◆大原さんのレッスンに参加しましたが、他の生徒さんが「お料理がおいしくて、量もしっかりあって、おしゃれで、かつ薬膳が学べるのがいい」とおっしゃっていたのが印象的でした。

菊花と鯛の昆布締め酢橘ドレッシング

「薬膳って薬臭くて地味な茶色い煮物?」みたいに思ってらっしゃる生徒さんが多いので、イメージを覆すような見た目と味にこだわっています。他にも、生徒さんにお腹いっぱいになってもらいたいので試食の量を多めにしたり、お料理に使ったお皿の紹介をしたり。役に立つのはもちろん「楽しかった、おいしかった」と思ってもらえるレッスンを心がけています。

阪神間にはお料理教室ってすごくたくさんあるんです。うちの教室よりももっともっとキレイなところもたくさんあるし、レベルがすごく高い。たぶん生徒さんは選びたい放題で、いろんな教室に行かれていると思うんです。私自身もいろんなところに行ったし。だから「どうしたら心地いいと思ってもらえるかな」「自分が行きたいと思える料理教室を作りたいな」と、いつも考えています。

中薬を使ってほしいから、生徒さんの「それならできる!」を引き出す

台湾豆花 棗と枸杞赤ワイン煮添え

◆料理レッスンの前に、中医学や中薬の勉強時間がありますね。

私は中薬がすごく好きなので、なつめやクコの実は定番として、龍眼肉や山査子、鶏血藤を使うなど割と攻めているんです(笑)。そこで一般的な料理教室にはない座学の時間を取って、できるだけ分かりやすく中医学や中薬についてお話ししています。

例えばクコの実が滋養強壮、不老長寿にいいとお話しても、使い方が分からないと「ふーん、そっか」で終わってしまう。どんな不調に役立つのか、どれ位の量を毎日食べたらいいのか、食べ方などを分かりやすく、すぐに自分の生活に生かせるようお伝えします。

◆高麗人参の使い方も「だしパックに入れて水で戻して、戻し汁も使って、そのまま煮出してね」「残ったものをかじると陽気が上がって寝られなくなるので男性は要注意だよ」など、すごく詳しく解説されていました。

レッスン後、使った中薬をお店で買い求める生徒さんも多いんです。でも使い方を詳しく伝えていないと、いざ使う時に「これどうやって使うんだっけ」となる。「分からないからずっと置いてあります」が一番もったいない。

薬膳って中薬を使わなくてもいいけれど、ちょっと一歩踏み出して使うとさらに効能がありますよね。おうちで中薬を使ってもらうために、レッスンでは実際に私がしている方法をお見せして「それならできる!」と思ってもらいたいんです。

◆薬膳のイメージを超えるおいしさにも驚きました。

メニュー作りは毎回産みの苦しみです。意外と細かいので、試作はしつこいくらいやります。でもレッスンで皆さんがおいしいとおっしゃってくださると、しんどさも吹っ飛びますね。

鶏の唐揚げ山査子ソース

レッスン後、本当にたくさんの生徒さんが家でレッスンメニューの復習をしてくださって、Instagramやメールで写真を送ってくださるんです。レッスンで1回作って食べて終わりではなく、おうちでも作ってもらうことが一番なので、とてもうれしいです。

生徒さんからの声で薬膳の効果を実感

◆生徒さんから薬膳で効果があったという反応はありますか?

すごくあります。レッスンで使った中薬を忠実に守って継続した生徒さんから「効果が出た」と聞くことが多くて、「すごい!やっぱり薬膳は効くなあ」と私も驚いています。

「目が疲れやすい人は菊花がいいよ」とお伝えすると、「PCばかり見ていて目が赤かったのが、菊花茶を飲んでいたら改善しました」とか。生理痛がひどい人には「生理期間中だけも紅茶に紅花を入れて飲んでみて」とお伝えすると「生理の血がサラサラになった!」とか。それをまたレッスンで伝えると、みなさん、自分と重なる部分は「じゃあ私もやってみよう」となるんです。

おうちで中薬を使って薬膳を継続してもらうために、効能や使い方、「紅花は妊婦さんには禁忌だよ」など、注意点も伝えるようにしています。薬膳は続けることで効果があるし、体調管理もできるので、きちんと続けられるコツをお伝えしたいと思っています。

◆これから薬膳を学ぶ人、活動をする人に向けてアドバイスをお願いします。

最近では薬膳を取り入れるモデルさんやタレントさんが増えていて、これから薬膳がもっともっと根付くんじゃないかと感じています。私は初めて勉強した時から、中医学ってめっちゃ面白い!と沼にハマり、中医学の恩恵と楽しさの虜です。一生勉強すると思います。中医学や薬膳が好きという気持ちがあれば大丈夫。どんな形であれ、自分の得意な方法で伝えていければいいのかな、と思います。

ありがとうございました。


中薬や薬膳を生徒さんに伝えたいという気持ち、自分が行きたいと思える教室を作りたいという思いが元になった薬膳料理サロン 玫瑰花。おいしくて体によいのはもちろん、おしゃれなスタイリングやおしゃべりを楽しみながらのレッスンは、生徒さんの癒しの時間にもなっています。


大原さんからのメッセージ

中医学を通じて、教室にお越しくださる皆さんがいつまでも若々しく、健康な心と身体でいられるお手伝いをしています。「薬膳、中医学ってこんなに楽しいよ」をもっともっとたくさんの人に知ってもらいたい。そのためにも「行きたいな」と思ってもらえる教室作りを心がけています。

  1. 薬膳料理サロン 玫瑰花 大原知子さん
  2. 公式インスタグラム:
  3. https://www.instagram.com/maikaika_yakuzen/
(Visited 582 times, 1 visits today)