【完全保存版】薬膳食材本はどれを使えばいい!?

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こんにちは、キョウです!薬膳をこれから学ぶ人、もう学んでいる人が必ず使うもの。それは「薬膳の食材辞典」ですよね。今日は私が実際に使っている、おすすめの食材本をご紹介したいと思います。

指定の本があれば、まずはそれを一冊!

「薬膳の食材辞典」がなくちゃ、薬膳の学びが始まらない!だけどいろいろありすぎて何を選んでいいかわからない…そうなんです、たくさんありすぎて迷っちゃいますよね。

まず前提として気をつけたいのはこれ。

指定の本があれば、それを使いましょう!

通信教育や学校で学ぶ人は、必ず指定の食材辞典を。理由は、薬膳の食材辞典は、本によって「五気六味」や効能が異なる場合があるからです。別のものを持っていたとしても、指定のものでないと学習に支障が出ることがあるので、ここは必ず!

例えば、日本中医学院や系列の教室に通われている方ならこちら↓(ですよね?) 使っている方も多い食材本です。

薬膳食典 食物性味表―食養生の知恵

食材本は何冊必要?

薬膳を学ぶ方なら、食材本は1冊は必ず持っていた方がよいもの。もちろん1冊でもOK!でも私が今まで学んできた体験からいうと、2〜3冊持っていればより安心です。

薬膳&漢方の食材辞典

使い勝手のよさで選ぶならこの1冊!
薬膳&漢方の食材辞典 阪口珠未

薬膳料理研究家である阪口珠未先生による薬膳食材本。私もよく使っているのが、この食材辞典です。

POINT
  • ◆この本の特徴
  • ふだんよく使う食材を中心に、わかりやすく記載されている
  • 季節のレシピ、お悩み別レシピのページがあり、実践に役立つ
  • 専門的な中薬(生薬)についてのページもあるので、より詳しく勉強したい人にも対応

また、最後のインデックスでは食材の名前ごとに索引できるほか、気虚、気滞、血虚など体質別に選べるようになっている点も便利。実践と理論の両方に対応する使い勝手の良い一冊です。

薬膳・漢方食材&食べ合わせ手帖

内容充実、持ち運びのしやすさも◎!
薬膳・漢方食材&食べ合わせ手帖 植木もも子

管理栄養士で国際中医薬膳管理師である植木もも子先生著、東大大学院医学系研究科の特任助教授である喩静(ゆせい)先生が監修されています。

POINT
  • ◆この本の特徴
  • 金針菜、蓮の実などの薬膳食材をはじめ、ふだんに使う食材の効能が多数掲載
  • 各食材に、効果的な食べ合わせの記載あり
  • 薬膳だけでなく栄養学的なポイントもわかる

持ち運びしやすい本はない?と聞かれておすすめしたのが、こちらの本。薬膳の本の中で一番小さい文庫本サイズです。小さいのに必要な情報がしっかり記載されているので使いやすさは抜群。カバンの中に入れておけば、すきま時間での勉強に役立ちそう!そして本のタイトル通り、食べ合わせについての記載が役立ちます。

台所薬膳

薬草茶のページも。ちょっと個性派!
台所薬膳 伊田喜光 根本幸夫ほか

横浜薬科大学教授の伊田先生、根本先生による監修。多数の著者によって書かれているので、ページごとに個性が異なるなかなか面白い本です。

POINT
  • ◆この本の特徴
  • 身近な食べ物135種類を記載
  • 巻頭には民間療法として使われてきた薬草ハーブ茶についての特集アリ
  • 中医薬膳学ではあまり見かけない日本特有の食材についても記載

中医薬膳学では青背の魚や鯛、まぐろといった食材についての記述が少なく、他の薬膳本ではあまり見られないのですが、この本では日本の本草書(本朝食鑑など)を参考に、鯛やまぐろなどの情報が掲載されています。また、台所薬膳というタイトル通り、レシピも多数載っているので実用性も高め。家庭の医学と薬膳のミックス本というイメージがあります。

薬膳・漢方の食材帳

すっきり見やすい薬日本堂の食材本!
薬膳・漢方の食材帳 薬日本堂監修

薬日本堂漢方スクールなどを経営する薬日本堂の監修の本です。

POINT
  • ◆この本の特徴
  • 全体的にすっきりと見やすいデザイン
  • 各食材に1〜2つの薬膳レシピ付き
  • 薬膳ごはん、薬膳酒、薬膳茶、薬膳スープ、薬膳調味料のレシピページもアリ

食材数や各食材の説明自体はそんなに多くないものの、それぞれレシピがついているのが◎。豆知識的な情報が載っているのもいいですね。また、手作り薬膳調味料のレシピなど、他ではあまり見かけないレシピが記載されていて、より実践したい人向けです。

東方栄養新書

薬膳、栄養学、古典…幅広い情報!
東方栄養新書 梁 晨千鶴著

臨床医学家で医学博士の梁 晨千鶴による一冊。

POINT
  • ◆この本の特徴
  • 東洋医学的効能だけでなく栄養学的な情報も満載
  • ひとつの食材につき豆知識、古典情報、栄養素など幅広い見地から記載

とにかくひとつの食材をいろいろな方面から深掘りしているので、他の本で「情報が物足りない」というときに便利。お茶やお酒などについても種類別に詳しく記載されています。

薬膳素材辞典

食薬の分類、食材数で選ぶならコレ!
薬膳素材辞典 辰巳洋(たつみなみ)

こちらは、本草薬膳学院の教科書でもある薬膳の食材本。どちらかというと中医学薬膳をきちんと勉強したい人向けです。

POINT
  • ◆この本の特徴
  • 410種類ほどの食材が記載されている
  • 「補気類」「滋陰類」などの食薬の分類がされている
  • 食材の働きの部分は「解表類散寒」「温胃止嘔」といった中医学用語で表記されている(説明あり)

伝統的な中医学薬膳を、きちんと食材の分類から覚えたいという方におすすめ。情報量が多いので最初は各食材の分類を覚えるだけでも必死でしたが、情報の安定感は抜群。もうこの本なしでは生きられません(笑)。日常使いの食材はもちろん、ふだんの食生活ではあまり使わない中薬についても調べることができます。

ちなみに初版は2006年発行ですが、本草薬膳学院設立20周年記念として改訂新版が出版されました(右が新版です)。新版は旧版と大きくは変わりませんが、一部の食材について加筆があります。

中医臨床のための中薬学

より専門的な情報を知りたい人に!
中医臨床のための中薬学 神戸中医学研究会編著

以前もこちらでご紹介したことがある本。漢方薬剤師さんなどがよく使う本ですが、薬膳師にとっても勉強になる一冊です。

https://www.natugoyomi.com/post-6468/

POINT
  • ◆この本の特徴
  • 漢方薬に使われる中薬(生薬)についての本
  • 例えばしょうがは生姜(しょうきょう)、ミントは薄荷といったように記載
  • 中医学的な見地から書かれているのである程度勉強が進んだ人向け

こちらは一般的な薬膳食材の本ではなく、あくまで中薬の本なので、薬膳では使えない中薬も数多く載っています。中医学的な効能や、どんな漢方薬に使われるかなどが書かれていて、より詳しく食材について知りたい人、薬膳教室をしている人、国際中医師などの資格取得を目指す人にオススメです。

なぜ本やサイトによって食材の効能が違うのか?

最初にも書いたのですが、同じ食材でも、本によって五気六味や効能が異なる場合があります。薬膳は歴史が長く、さまざまな本草書が残されています。その中で、どの本を参考にして書かれたかでそれぞれ食材の五気六味や効能が異なることがあるためです。(ちなみに本草薬膳学院の教科書は、古典と北京中医薬大学の教科書に準じています)

最初はあれこれと参考にするとどれが正しいのかわからなくなってしまいます。まずは自分が基準とする食材本を1冊決め、その他のものはサブ的に使用するというスタンスで参考にするとよいかと思います。参考になれば幸いです♪

キョウ
みなさんの使っている食材本はありましたか?こちらでも、いい本があればまたご紹介したいと思います♪


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