薬膳とふつうの食事って何が違う?薬膳についてもう一度考えてみた

この記事をシェア!


こんにちは、キョウです。薬膳の世界に足を踏み入れて5年目。今日はあらためて「薬膳」について考えてみたいと思います!

薬膳とふつうの食事って何が違うの?

考え方のベースは中医学。そして「ひとりひとりの体質×目的」に合わせて作る食事が薬膳です。

ふつうの料理とは、食材を使っておいしく食べるために作られた料理。
カロリーや塩分糖分を減らし健康に気遣ったメニュー、クコの実もなつめも松の実もハトムギも、薬膳食材をたくさん入れました!というメニュー。体によさそうでも、薬膳食材を使っていても、本当の薬膳とは言えません。なぜなら薬膳は「目的」を達成するために作る料理だから。

風邪気味だから味噌汁にねぎをたっぷり入れて、発汗作用で風邪を追い出そう!
唐揚げを控えてきゅうりや大根の和え物を食べて、赤ニキビを中から治したい!

こういった目的のために食材を選んで作られた料理は、どんなに簡単でも、使った食材が少なくても、薬膳になります。

「季節を元気に乗り切りたい、体質を改善したい、老化を予防したい、もっと綺麗になりたい、心を落ち着かせたい」これも立派な目的。目的を達成するために、ひとりひとりの体質に合わせて作られる料理が薬膳です。

そのベースになるのが中医学です。中医学の理論を知った上で、おいしい料理を作る…大変なことだからこそ、薬膳を頑張ってる人はスゴイ!と私は思っています。

薬膳ってお肉は食べちゃダメ、砂糖は摂っちゃダメなんでしょ?

お肉も砂糖も体質や体調に合っていれば食べても大丈夫です。

実際に私が友達に聞かれた質問です。薬膳でお肉は、体質に合っていれば積極的に食べたい食材。そして砂糖など甘いものの食べ過ぎはもちろんよくないのですが、砂糖にもちゃんと効能があり、薬膳料理や薬膳酒にもよく使われます。なので、摂ってはいけないということはありません。

薬膳で食べない方がいいものは「体質に合っていないもの」です。

  • ✔️体質に合っていないものは控える
  • 暑がりなら…羊肉やニンニクなど体を強く温めるものは控える
  • 気力不足、冷え性なら…冬場の生ものやサラダなどを控える

季節、体質、体調、食べる人によって合う食材が異なるのが薬膳。これこそが薬膳の面白い部分ですね。

じゃあなんで「お肉や砂糖はダメ」と勘違いされるかというと、個人的にはマクロビの考え方と混同されているんじゃないかなあ?と思っています。「動物性の肉を控え、無農薬の穀物と野菜を中心に食べる」「白砂糖はできるだけ減らす」というのは日本発祥のマクロビの考え方なんですよね。

私も薬膳を学ぶ前には、すごく混同していたのでよくわかります。ちなみににんじんやごぼう、れんこんなどの根菜が体を温めると考えるのも、マクロビです。薬膳ではごぼう、れんこんは体を冷やすとされ、根菜といっても効能はバラバラです。

生野菜を食べないとビタミンが摂れないんじゃないの?

薬膳にはビタミンという考え方がありません。

ある友達に「体を冷やすから○○さんは生野菜サラダをあまり食べない方がいいよ」と言うと、「ビタミンが摂れるから生野菜も食べた方がいいんじゃないの?」と返ってきました。

私たちが学校で習うのは現代栄養学。みんなビタミンや鉄といった栄養素のことはなんとなく知っているので、こういう返事だったんだと思います。でも薬膳は栄養学とは全く違うので「ビタミンを摂らないといけない」とは考えません。ものさしが全然違うんですよね。

生野菜サラダがダメというわけではなく、薬膳は食生活のひとつの考え方で、その視点から見ると「○○さんにはサラダが合っていない」ということなんです。

  • 栄養学から見れば、生野菜サラダはビタミンが摂れるから積極的に食べた方がいい。
  • 薬膳から見れば、生野菜サラダは体を冷やすので「体質によっては」食べない方がいい。

同じサラダでも、薬膳と栄養学では見え方が異なってきます。一般的に栄養学は浸透しているけど、薬膳の考え方はまだまだ知られていないので、薬膳を知らない人にはなかなか理解しづらい部分だなあと思っています。

余談ですが、中医学や漢方は、エビデンスがないと思われがちです。(最近では漢方の現代医学的エビデンス研究も進んでいますが)中医学や薬膳の強みを言うとしたら、「長い年月の中で積み上げられた経験知、経験医学だ」ということ。長い年月の中で実際に人々が食べて、経験して、積み上げられた経験に基づいた考え方なんだよ、ということを私は伝えるようにしています。

薬膳食材を取り入れたいけど、農薬も気になる。どっちを気にするべき?

自分のできる範囲で、無添加や無農薬食材の選択をしてください。

ある日の薬膳の授業で、「えびは体をあたためるので体にいいですよ」という先生のお話がありました。するとある人が「えびって餌に抗生物質とかいろいろ入れているでしょう。私は気にしてしまうので、食べたくないです」と答えました。

薬膳としての効能を取る?それとも添加物を気にして食べない?

みなさんはどちらでしょうか。先生の答えは…「自分で基準を決めて、無農薬や無添加の食材を選んだらいいんじゃないでしょうか。きっちり守りたい人は多少のお金をかけてでもオーガニックの食材を選ぶなどすればいいですし、自分のできる範囲で選んでください」とのことでした。

薬膳を実践していると、食材の安全性も気になってきます。でも、どこまで気にするのかは、やはり自分次第。野菜などを自分で育てている薬膳人が多いのは、そういった安全性を気にする人が多いからなんですよね。

  • 私の場合は
  • ・調味料などはなるべく無添加のものを選ぶ
  • ・加工品、加工調味料、インスタント食品はなるべく使わない
  • ・野菜は一部家庭菜園で育てる
  • ・でもオーガニックにはあまりこだわらない
  • ・たまにはインスタントや加工品も楽しむ

多少は気にするけれど、決してガチガチにはしない。できる範囲の基準にすることで、自分が辛くならない食生活を実践しています。

意外とカンタン&おいしい!加工品に頼らない「だし」のこと
薬膳のテストで「鶏がらスープの素を使わないで」と注意されたことをきっかけに、加工品を使わないだしにチャレンジ。難しいのが苦手なので、カンタンにできる方法を模索しました。
お知らせ
本草薬膳学院
20周年記念講演

  1. 2002年の創立以来、正統派中医薬膳学の教育機構として多くの卒業生を輩出してきた本草薬膳学院。創立20周年の記念講演がオンラインにて開催されます。
  2. 学院長の辰巳先生が、本草薬膳学院の薬膳の教育普及活動の歩みなどをお話されるそうです。
    ※参加は無料ですが、事前に申し込みが必要です。
20周年記念講演「本草薬膳学院20年のあゆみ」のご案内 - 本草薬膳学院
来たる2022年9月23日 本草薬膳学院創立20周年記念大会を間近に控え、辰巳学院長による特別講演を開催するこ

9月23日には本草薬膳学院20周年記念大会が東京にて開催されます!記念式典のほか麻木久仁子さんの講演なども♪

詳細はこちらにてどうぞ↓

【申込締切延長!】本草薬膳学院創立20周年記念大会開催のお知らせ - 本草薬膳学院
かねてよりお知らせしてまいりました当学院創立20周年を記念して開催する記念大会につきまして、追加の詳細をご案内
キョウ
薬膳のことをきちんと説明できるようになりたいなと思っています


薬膳料理ランキング

(Visited 269 times, 1 visits today)